客注は利益を無視すべし
バイトが暇すぎるので、勤めている書店の改善案を妄想するのが日課になってきた。
先日の妄想は「客注は利益を無視すべし」
当店での客注対応
当店は、客注を受けるときに「最大で10日から二週間ほどかかりますが、それでもよろしいでしょうか」ということになっている。さらに私個人は、雑誌のバックナンバーの時には「もしかしたらこれ以上かかる場合もありますが、それでもよろしいでしょうか」と言うことにしている。
これが嫌で仕方が無い。お客様に対して「10日から2週間待て。でないと注文は受けん」と言うのは、どう考えても接客業として終わってる。流通の関係上仕方ないのは理解しているが、終わってる。
注文のお客様こそ大事
注文のお客様は、このご時勢わざわざリアル書店に、さらに言えば『当店』に来てくれている。彼らこそリアル書店がもっとも大切に扱うべきお客様であろう。
こんなお客様に対して、「2週間待て」というのは、じわじわと自分の首を絞めているのと同じである。こんな対応をしていては、注文のお客様は不便なリアル書店に飽き飽きし、いずれネット書店を利用しはじめるだろう。
そして、当店は貴重なお客様を失っていく。
客注はサービスと割り切れ
お客様がネット書店の利便性になれる前に手を打たなければならない。「そういえば、前注文したとき10-14日かかるって言われたな。Amazon見てみるか」となる前に、何とかしなければいけない。
というわけで、いかなる手段をもってしても、一刻も店頭に届くようにするべきだ。たとえ手数料が発生し、利益がなくなっても。
この損は、中小書店が生き残っていく為の投資である。町の本屋さんにわざわざ足を運んでくれているお客様に対する逆サービス料なのである。
- 一応利益が出そうな方法
本やタウン(手数料かかるけど。)*1
ブックライナー*2(手数料等が不明だけど)
- 損失でるけど、すげー早い
Amazon*3
プライムに加入すれば、お急ぎ便が使える商品は送料無料+翌日に届く。月曜日に客注を受ければ、火曜日の夜には届き、水曜日には確実にお渡し可能。月約300円の損失だが、とてつもない爆速。
なにより「明日の21時以降*4にお渡し可能*5です」ってお客様に言いたい。かっこよすぎる。
650円の文庫1冊の注文で得られる粗利は130円くらい。1300円の書籍なら260円くらい。これを全額もらうことにこだわり続けて客を不快にさせるくらいなら、手数料やわずかな損失など気にせず最短で来る方法を選択した方がいいんじゃないだろうか。
一度でも「翌日の9時にお渡し可能」なんて言われたお客様は、また当店で注文をしてくれるに違いない。きっとまた当店にご来店いただけるだろう。そして、他店で買うつもりだった本をうちの店で買って行ってくれるかもしれない。その事を考えれば、手数料やプライム代なんて安いものだと思う。
こんな妄想を店長との雑談で言ったら、「利益が出ないことをやってどーすんだよ。勿体無い」と言われた。このわからずやー。