ブックオフにあった自由価格本の版元

 事実誤認があったので、お詫びして削除致します。→お詫びエントリー
 ブックオフ渋谷センター街店が扱っていた自由価格本の版元は以下の通りです。

御三家

 自由価格本コーナーには上記3社の本が目立ちました。特にゴマブックスが多かった。正確には数えていませんが、1/4〜1/3はゴマブックスの本だったような気がします。これら御三家以外にも、以下の出版社の本が1冊から数冊ほどありました。

自由価格本はどこから来たのか

 さて、これらの本はどこからブックオフに来たのでしょうか。新文化によると、ブックオフ仕入れ方法は『出版取次会社が書店からの返本で在庫として抱えている既刊本を仕入れて販売する。』となっています。この文を素直に読めば、下図のようになります。
 
 この流通はちょっと普通じゃないような…。
 一般的な自由価格本は「版元が取次から返品された在庫を再販契約の対象から外し、自由価格本として流通させる」という仕組みになっています。一度出版社まで返品されてから、自由価格本として再出発するのです。大阪屋商事が始めようとしている自由価格本の流通は、この仕組みに則って、出版社から自由価格本を買い付けています。
 ですが今回のブックオフは「取次が書店から返品された在庫を再販契約対象から外して、自由価格本にして流通させる」という方法になっています。出版社へ戻る前に、取次が再販契約の対象から外しているという事になります。
 さすがに単なる卸でしかない取次が、メーカとの合意もなしに勝手に商品を再販契約の対象から外す事はできないと思うので、版元に了承を得た上で自由価格本として流通させていると考えるのが妥当でしょう。
 出版業界には「ブックオフは業界の敵である」みたいな考え方があるようなので、上記の出版社を悪く言うような雰囲気が出てくるかもしれません。ですが、出版社が取次在庫を自由価格本とする事に了承済みだとしても、「自由価格本になった商品がどこへ売られるのか」*1まで関知しているのかは不明ですから、上記の出版社を「出版業界の裏切り者」と呼ぶのはまだ早いかと思います。
 まぁ、ゴマブックスと情報センター出版局が、「大量の返品に苦しんでいる」「在庫の処分に困っている」という可能性はあるかも。

*1:ブックオフに売られるのかどうか