(続)トーハンもポイント制を始めるみたいです

 トーハンもポイント制を始めるみたいです。 - 60坪書店日記の続きになります。ソースは文化通信5月1日号です。

概要

  • 名前:e-honブックショップメンバーズ
  • 稼動時期:今年12月から。
  • ポイントの扱い:100円で1ポイント。対価減額ではない形で還元する。
  • ポイント制のブランド:それぞれの書店名で展開。
  • ポイント入手法:e-honでの購入。店頭での購入。
  • 参加条件:POSレジの導入、POSデータの送信、e-hon加盟
  • システム費用:無料(ただしカード制作費を除く)

 当たり前っちゃ当たり前ですが、書店には顧客と結びついた購買データが提供されます。また、店頭でカードを渡せばお客様自身でネットから会員登録が可能なので、書店の通常業務への負担はHonyaClubほどではないかもしれません。

景品は誰が用意するの?

 前回のエントリでは、重要だけど不明だった点が2つありました。1つ目は「誰が景品を用意するの?」で、もう1つは「どんな景品があるの?」です。
 1つ目の「誰が景品を用意するの?」から行きましょう。このポイント制の景品は、書店が用意する事になりそうです。

 景品は書店が用意するが、トーハンも斡旋を行う。*1

 記事内には上記の一文しか書いてありません。これを素直に読むと、「システムは無料で提供するけど、景品は書店が金を払って用意してね」ということでしょう。まぁ当たり前ですね。きっと加盟店には、トーハンからカタログが送られてくるんじゃないでしょうか。で、あれこれ選ぶと。

どんな景品があるの?

 やはり消費者としては「貯めたポイントは何と交換できるの?」というのが気になるところです。残念な事に今回の記事では、基本的な景品が何になるかは記載されていませんでした。
 お金では購入できないレア景品として、作家の色紙やオリジナルデザインカバー、作家との交流といったサービスの提供を予定しているみたいです。トーハンが出版社に協力を呼びかけているらしい。…10,000ポイント集めると、川上未映子に会える!とかですか?

一体どーなるe-honブックショップメンバーズ

 トーハンの会長は、ポイントシステムについて以下のように述べています。

 決して良いとは思っていない。ただ競争上仕方ない。ただ社内では当社がやる以上に書店にプラスになるものでなければと言っている*2

 トーハンは競争上仕方なくポイント制をやるみたいです。
 トーハンが始める対価減額ではないポイント制は、景品の良し悪しが全てを決めるといっても過言ではありません。なぜなら、欲しいと思う景品がないポイント制に参加する人はいないからです。
 逆に、対価減額の需要を超えるような凄い景品を用意することが出来れば、「その景品が欲しいから」という理由でトーハン帳合の書店を贔屓にするお客様が増えるかもしれません。
 とはいえ、消費者の多様な需要をくすぐる景品を用意するのが難しいから、どこもかしこも消費者に受け入れられる対価減額でやってるんだと思うけど。興味や年齢が全く違う人々が集まる書店で、彼等のニーズにあった景品を提供することは不可能だと思うわ…。トーハンが考え抜いて出してきた景品一覧を見るのをwktkして待ってる。
 まぁ頑張れトーハン。HonyaClubに勝てると良いね。この勝負、ネーミングの段階で若干負けてる気はするけど。

*1:文化通信5月1日号

*2:文化通信5月1日号