Amazon定額とネット書店雑感

 Amazonプライムなる新サービスが開始。
 年会費3900円で常にお急ぎ無料配送--アマゾンが会員制プログラムを開始 - CNET Japan

会費を払っておけばいつでも配送料無料が適用され、しかも通常の配送ではなく、関東地方であれば注文確定当日または翌日に商品が届く「お急ぎ便」が回数無制限で利用できる。

 要するに「Amazon定額」。一月約300円。ヘビーユーザーにはお得なのかな?「5冊買った文庫を、一つずつお急ぎ便で届けてもらう」なんて事も可能なわけだ。受け取りめんどくさいけど、これはすごい。

なんで送料無料+お急ぎ便料負担でやっていけるのか

 こんな事して大丈夫なのか?と思ったけど、おそらく「本以外に取り扱っている商品の利益率が良い」「買い物一回あたりの単価が高い」辺りの理由で、やっていけるのだろう。(Amazon本を読んで、この辺りの理由を詳しく知りたい。大学の図書館にあるかなぁ。)
 Amazonで取り扱っている本以外の商品は、単価が高いものが揃っている印象がある。新しく始まった時計なんてその最たるものだろう。また、ベビー&マタニティも、まとめ買いが期待できるので、一回の買い物合計は高くなりそう。
 このような単価・利益率の高い商品だけを展開していく戦略が、年間3900円で送料無料+お急ぎ便のサービスを提供できる種なのだろう。

 本しか取り扱っていないネット書店からすると、羨ましいだろうなぁ。本のみの利益率じゃ、こんなサービスできないだろう。取次直営のe-hon本やタウンならまだ何とかなるか?
 そういえばAmazonはまだ取次通してるんだろうか。

他のネット書店も捨てたものじゃない

 そんなこんなで、どんどんAmazonが最強になっていくように思える。そんな中他のネット書店は、送料では戦えないので、通販の最大のネックである「受け取り」で戦っているように思える。

 このようにAmazon以外の大手?ネット書店は、「都合のいい時間に確実に商品を受け取りたい」という消費者のニーズを何らかの形でサポートしている。全く選択肢が無く、問答無用でメール便を郵便受けにぶっ刺していくAmazonとは大違い。こういった顧客本位の姿勢は、非常に大事な要素だと思う。
 
 いずれAmazonも「都合のいい時間に確実に商品を受け取りたい」という消費者にニーズを満たすサービスを始めるだろう。(おそらく今回のAmazonプライムの追加サービスとして。)その時、他のネット書店はどのような対応を取るのか。非常に楽しみである。