書店員としてBlogを書くという事

 RSSリーダーに登録しているBlogに『『書店員の本音で生きたい!』』というBlogがあります。「あるあるーwwwわかるわかるーwww」なエントリーばかりで非常に楽しいです。
 ですが今回のエントリーはちょっとやりすぎかなと思います。同じ書店員としてブログを書いている自分への戒めも兼ねて、エントリーにしてトラバを飛ばします。

いろんなお客様がいる

 書店は接客業です。日々「あんたどーなのよ」というお客様にお会いします。そしてムッときたことを過去2回ほどエントリーにしたこともあります。
 書店で守るべき、たった5つの事 - 60坪書店日記
 日本オワタ - 60坪書店日記
 「たった5つの事」は多くのお客様に見られる行動を書きました。「日本オワタ」は特定の女子高生の行動に対して「なんだこのサル達は…いや、サルは注意したら止めるか。」と感想を述べました。*1
 最近は酷いお客様ネタを書いていないはず。というか、意図的に避けています。

何が起こるかわからない

 当たり前の事なのですが、Blogは私的な日記ではなく、公的でオープンな空間です。誰が見ているか全く分からない。こんな弱小ブログであっても、アクセスしてくれた方の中に当店のお客様がいる可能性はゼロではない。
 また、Blogは匿名のように見えて、完全な匿名ではありません。過去のエントリーから個人や店を推測することは不可能ではありません。
 そんなブログで、特定のお客様を批判したり馬鹿にするネタを書くのは、非常にリスキーです。もし「日本オワタ」に登場する女子高生が「日本オワタ」を見てしまったら…。この可能性は無いとは言いきれません。おそらく女子高生は、「日本オワタ」や他のエントリーの記述から、「サル以下と書かれている女子高生が自分である事」と「このエントリーを書いた人がいつも行く店の店員である事」に気づくでしょう。
 店員にサルを言われたのですから、店に苦情を出すかもしれません。当然、私は厳重注意を喰らうことになるでしょう。退社を迫られるかもしれません。*2さらに「あの店は客を馬鹿にする」「あの店員は客を馬鹿にする」という噂が地域で広まるでしょう。もし私がナショナルチェーンで勤務していたら、2ちゃんに「紀伊國屋店員、ブログで客を罵倒」みたいなスレが立ってブログが炎上し、本部にクレームが殺到するかもしれません。
 いらいらを吐き出すために書いたたった一つのエントリーが、職場環境を悪化させ、さらに店の信頼を著しく損なう事になるかもしれません。
 自分の書いたエントリーで自分が困るのは問題ありません。自分の書いたエントリーが元で、同僚やお客様から軽蔑されても自己責任です。ですが、自分の書いたエントリーで雇い主である店に迷惑をかけてはいけないでしょう。
 共感して欲しいのだと思いますが、『書店員』として『特定のお客様』に対する『感情むき出し』のエントリーを書きたいのなら、匿名の2ちゃんか増田でやったほうがいいかと思います。まぁ「お客様にばれるわけないじゃんwwwwどんどん書くよwww」でもかまいませんけど。

*1:これはやりすぎた。

*2:法律的にアウトっぽいけど